最後にリスクを冒したのはいつですか ? 結果はどうでしたか ?
リスクを「取る」のと「冒す」のは、まったく別の話だ
リスクを「冒す」というのは、危険を認識しながらも、それを無視するか、あるいは感情や衝動に任せて飛び込む行為だ。結果への覚悟よりも、むしろ結果への無関心に近い。蛮勇と言い換えてもいい。
一方、リスクを「取る」というのはまるで異なる。可能性と代償を見極めた上で、意志をもって選択することだ。それは計算であり、判断であり、自分の人生に対する責任ある態度でもある。
そもそも、リスクとは何か。多くの人が「リスク=損失や失敗の可能性」と理解している。だが本来、リスクとは不確実性そのものだ。良い方向への振れも、悪い方向への振れも、どちらもリスクの中に含まれる。リスクをゼロにするということは、不確実性をゼロにするということ。それはつまり、何もしない、何も変えない、ということを意味する。
ところが、何もしないこと自体にもリスクがある。現状維持というのは、実はリスクを回避しているのではなく、「現状が続くことのリスク」を静かに引き受けているにすぎない。
生きているということは、常に何らかのリスクを取っているということだ。朝起きて仕事に行くことも、誰かと関係を結ぶことも、食事を選ぶことも、すべて小さな選択であり、小さなリスクの連続だ。リスクのない人生など、そもそも存在しない。
冒したリスクは、ない。だからといって、リスクを避けてきたわけではない。むしろ逆だ。必要と判断したリスクは、意志を持って取ってきた。その結果として何かを得たこともあれば、思い通りにいかなかったこともある。だが、いずれも「自分が選んだこと」として受け止めてきた。後悔はない。後悔とは、選択を他者や状況のせいにしたときに生まれる感情だと思うからだ。
昨年も一昨年も、同じことを書いてきた。そしてこれからも変わらない。リスクは取るものだ。冒すものではない。この一言に、私の生き方の軸があるのだ。


コメントを残す