夢の向こう側

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あなたのいちばん大きな夢は何ですか?

夢に大小をつけて優劣を決めようとする発想そのものが、どこか的外れに思える。夢はいくつあってもいい。それぞれが違う形をしていて、比べる物差しなど本来存在しない。それなのに、なぜ「一番」を求めるのだろう。おそらく、順位をつけることで相手を理解した気になれるからだろう。だがその手続きは、理解というより整理に近い。整理された夢は、もう夢ではなく目録になってしまう。
まぁいい、問いに向き合ってみよう。ひとつだけ、答えとして差し出せそうなものが見つかる。それは「夢の向こう側を見てみたい」という夢だ。奇妙な言い方かもしれない。夢というのは普通、何かを成し遂げた地点を指すはずなのに、自分が見たいのはその先、すべての夢が叶い終わったあとの景色だ。
そこに何があるのか、達成感の余韻だけが続く静かな時間。何もない。ただの空白かもしれない。だが、その「わからなさ」こそが、この夢を特別なものにしている気がする。答えが見えている夢は、もう半分叶っているようなものだ。見えないからこそ、追いかけているのかもしれない。
そもそも夢というものは、今この瞬間に抱いているものだけがすべてではない。生きているかぎり、増えることもあれば、減ることだってある。増え続ければ向こうは果てしなく遠い。減れば近づく。夢をなくして見える景色は向こう側とは言わない。充実しきって見える景色が見たいのだ。

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