秘密のスキルや能力 (またはあったらいいなと思うスキルや能力) は何ですか ?
一つ目はテレポーテーション。まず移動時間、宿泊費という大きな出費も大幅に削れる。日帰りどころか、夜景を眺めてから数分後には自分のベッドで眠れる。そして何より魅力的なのが、タイミングを選べるという点だ。オーロラはその典型で、あの幻想的な光のカーテンは天候と太陽活動が重なった、ほんの短い時間にしか現れない。現地に滞在し続けてもなかなか見られないことがある一方、テレポーテーションがあれば「今夜、フィンランドの空に出た」という知らせを受け取った瞬間に飛んでいける。桜前線を追いかけることも、夕陽が美しいと評判の岬へ思い立った夕方に向かうことも、もはや特別なことではなくなる。
二つ目は鮨職人のスキル。これは一見地味に思えるかもしれないが、なかなかどうして、生活の質を静かに底上げしてくれる能力だ。鮨というのは素材が命とよく言われる。どれだけ腕があっても、ネタが良くなければ話にならない。逆に言えば、素材さえ確かなものが手に入れば、その美味しさは約束されたも同然だ。包丁の角度、シャリの握り具合、酢加減——それらを自在に操れるとしたら、好みの一貫を、食べたい時に、自宅で味わえる。高級店に予約を入れて、交通費をかけて、緊張気味に暖簾をくぐる必要もない。
そして、この二つを組み合わせた時に生まれる相乗効果が魅力的だ。鮨職人にとって最大の課題は「良いネタをどう仕入れるか」に尽きる。築地や豊洲はもちろん、三陸の漁港で水揚げされたばかりの鮪、北海道の市場で朝獲れたウニ、長崎で揚がったイカ——テレポーテーションがあれば、産地直送どころか、産地に自ら飛んで選び抜いてくることができる。世界に目を向ければ、ノルウェーのサーモン、ボストンのロブスター、地中海のカラスミだって射程に入る。コストを抑えながら、素材のレベルだけは妥協しない。そんな贅沢が現実になる。
さて、今年はどうか、と問われると少し困る。これといって公言に値するようなスキルや能力は残念ながら思い当たらない。加えて、今日はどうにも頭が重い。花粉と支那の黄砂のおかげで思考が。。。こういう日は想像力の翼もなかなか広がらない。願望を語るにも、まずはこの空気が澄んでくれないことには——と、そんなことを思いながら、今日はこれくらいに。


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