慣れない負荷

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休息が必要ですか ? 何からですか ?

絵を描くことだ。ここ数ヶ月、肩に強い痛みが続いていた。腱鞘炎なのか、部分的な腱盤剥離なのか——とにかく腕ではなく“肩”が悲鳴を上げていた。絵を描くこと自体は無理をしていたつもりはない。それでも、初めての挑戦は思いのほか身体に負担をかけていたようだ。制作のリズムも生活のリズムも崩れ、気持ち的に筆を持つことが難しい日が続いた。焦っても仕方がない。そう思い、あえて足掻かず、静かに休むことを選んだ。その間、気持ちを紛らわせてくれたのは家族の存在だった。家の中がギスギスしていたら、きっと治癒力にも影響していただろう。普通でいてくれる家族、その和が、心と身体の両方をゆっくりと癒してくれたのだ。

ただ休むだけではいけない。休息も創作と思うと、完全に離れないため美術雑誌の購読を始めた。情報収集のためでもあり、立ち止まるためでもある。専門的な知識を少しずつ補うことで、筆を持たない時間にも前に進んでいる感覚を維持するためだ。

痛みが和らいできた。今年の公募展を調べ要項など取り寄せ始めた時に市展が目にとまった。期限まであと一週間後だ。そろそろと思っていたところにキッカケが訪れた。久しぶりに筆を握った。今日の搬入日にも間に合った。県展より下限のサイズが小さかった事も幸いした。この痛みを抽象的に短期間で描き上げた。即席の仮額縁まで作って出品した。あの痛みの日々を思えば、今日の搬入は小さな奇跡のようにも感じる。

今回の経験で、休息とは、ただ止まることではないということを学んだ。身体を休めること。心を整えること。家族との時間に身を委ねること。そして、筆を持たない時間をどう豊かにするか。これらすべてが、創作を続けるための大切な“休息”なのだと思う。

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